岸田総理の息子も 日大ドン田中が自慢する新入生

西﨑 伸彦
ニュース 社会 政治

 アメフトの悪質タックル問題が表面化する直前の2018年5月上旬。ある会合で、日大の“ドン”は、誇らしげにこう語っていた。

「日本大学は日本一の大学です。今年は岸田文雄外務大臣(注・実際は前年に外相退任)の息子が入学しましたし、来年は自民党の橋本聖子さんの娘が入ります」

 東京地検に脱税容疑で逮捕された田中英寿前理事長(75)。彼が頼った“伏魔殿の生命線”は、知られざる政界とのパイプだった。

 司法担当記者が語る。

「逮捕後の家宅捜索では、田中氏の妻が経営するちゃんこ店の女性従業員が住む築41年の木造アパートから現金2000万円が発見された。他に、日大相撲部ОBで田中氏が会長を務める国際相撲連盟の会計に関わっていた日大職員の自宅にも家宅捜索が入った。彼が管理していた国際相撲連盟の田中氏名義の口座からはすでに金が引き出されていたそうです。特捜部は大学の理事長室からも7000万円を押収。さらに脱税額を積み上げ、田中氏を確実に実刑に持ち込みたい意向です」

 拘置所での田中氏は持病のせいで生活に不自由があるものの、食欲は旺盛。脱税容疑については否認を貫いているという。

「田中氏は理事長を辞任し、12月3日の理事会で理事も解任されました。ただ、33人中6人の理事は解任決議に反対票を投じており、まだ田中色一掃とは言い難い」(日大関係者)

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source : 週刊文春 2021年12月16日号

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