成年皇族となられ、国民の祝福に笑顔を見せられた愛子さま。だが、皇族としての自覚が芽生える過程で様々な葛藤を抱えられていく。不規則登校、母子の距離、周囲の視線――。試練に挑み続けたプリンセスの姿を振り返る。
12月5日、天皇家の長女、愛子内親王殿下は、ティアラと勲章を身につけた白のローブデコルテの正装姿で成年の行事に臨まれた。
ただ、愛子さまが20歳になるまで歩まれてきた道は決して平坦ではなかった。
2014年4月、愛子さまは学習院女子中等科に進学された。入学式の朝、正門で待ち受けていた報道陣に、これから始まる中学校生活について問われると、
「楽しみにしています」
と元気よく応えられた。それを聞いた記者たちは色めき立った。実はこれが、公式な場所で初めて聞いた、愛子さまの肉声だったのだ。
「これまでの聞き取れないほどの小さな声とは違って、実に堂々とご挨拶をなさったので驚きました。幼少期は決して豊かなご表情とはいえませんでしたが、この日は笑顔も見られ、希望に満ち溢れている様子でした」(宮内庁詰め記者)
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source : 週刊文春 2021年12月16日号