「女性が働きやすい会社を掲げていますが、実態は異なる。今回の“事件”に、現場は『ついに起こってしまった』と落胆しています」
こう話すのは引越業大手のアート引越センター(以下、アート社)の従業員だ。引越会社の中でも率先して働き方改革を掲げる同社で、何が起こったのか。
アート社は1968年に現在の代表取締役会長・寺田寿男氏(76)が創業した運送会社を前身に持つ。76年から引越業に進出し、東大阪市でアート引越センターを設立。社長には妻の千代乃氏(75)が就いた。
その後、「あなたの街の0123」という覚えやすいテレビCMに力を入れ、その名を全国に広めていく。
2004年には東証二部、大証二部に上場し、翌年には一部に指定替え。だが11年に上場廃止している。
「10年に会長の寿男氏が未成年に猥褻行為をしたとして、青少年健全育成条例違反容疑で書類送検された。上場企業である以上、人事のけじめは必要だが、経営は寿男氏が担っている。そのため上場を断念し、創業者一族が株式公開買付をして、寿男氏を経営陣に残すことにした」(経済紙記者)
経営は安定しており、グループの連結売上高は18年から3期連続で1000億円超。そんなアート社が力を入れるのが「働き方改革」だ。17年には引越業界では初となる定休日を導入。経済産業省と日本健康会議から「健康経営優良法人」にも選定されている。
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source : 週刊文春 2022年1月20日号