「学習院にとって筑波大附属は、明治時代から各運動部が定期対抗戦を行なってきた好敵手で、その戦いを互いに“附属戦”、“院戦”と呼んできた。悠仁さまが因縁のライバル校に進学されることには、複雑な思いがあります」(学習院OB)
秋篠宮家の長男、悠仁さま(15)の筑波大附属高校への進学のニュースに揺れる学習院。その足元では、知られざる内紛が持ち上がっていた。
皇族や華族の子弟の教育のために設立された学習院は、戦前は宮内省(現宮内庁)が管轄する官立学校で、戦後に文部省が管轄する私立学校として大学が新設され再スタートを切った。
そんな学習院の同窓会組織「桜友会」は昨年100周年を迎え、会員数は14万人に及ぶ。学習院のトップである院長の選出には、教職員や父母会とともに絶大な影響力を持つ組織としても知られている。その桜友会で“異変”が起きたのは、2月8日に行われた理事会でのこと。出席者の一人、財務委員長を務める常務理事から、100周年記念事業の発注経緯などについて疑義を呈する発言がなされたのだ。学習院関係者が明かす。
「昨年、100周年事業として、記念式典やコンサートが催されたのですが、記念のムックや新聞広告の発注などについて規則違反が見受けられるとの指摘がありました。財務委員長は昨年4月にも質問したものの、正式な回答がないままに不明朗な支出が行われたとして、『再審議』を求める文書を配布、それを読み上げて再考を訴えたのです」
桜友会の予算執行に関する規則では、発注時に複数の業者から相見積もりをとり、理事会に諮(はか)るといった手続きが必要とされている。しかし、その手続きを経ていないばかりか、計4000万円超の不明朗な支出があったと指摘。例えばムックについては、100周年記念事業の関係者が所属する出版社に、契約書もなく不明瞭な形で1100万円の発注が見積もられ、さらに、同社からの不可解な名目での請求に対し、130万円超の予算外支出がすでに行なわれたという。
「桜友会は昨年10月に、読売新聞に全面広告とブロック紙四紙に五段広告を出しています。“正直第一”と大書されたそれは、母校の歴史と指針をアナウンスする目的でしたが、意義や効果について反対意見も多いなかで強行されました。しかも、博報堂に2000万円超で一括発注されていたのです」(同前)
実はこの日の理事会では、「警告文」なる別の文書も示されている。差出人不明で届いたとされ、そこに名指しで糾弾されていたのは、100周年記念事業の担当副会長で、学校法人学習院の学外理事も務める黒川光隆氏だった。同氏は博報堂出身である。
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source : 週刊文春 2022年3月3日号