「ドコモの本社総務ラインから、課長クラス以上の管理者に対し、“情報管理強化”を徹底する指令が出ています」(ドコモ中堅幹部)

井伊社長は大老・井伊直弼の末裔

 小誌は先週号で、NTTドコモの井伊基之社長(63)が、ドコモをNTT本体に吸収させる野望を周囲に語っていたことを報じた。その前週には、経営幹部約200名が集う「事業執行会議」で、井伊社長が役員や担当部長を厳しく叱責する様子をリポートした。

「相次ぐ報道に井伊社長も機嫌を悪くしており、どこから情報が漏れているのか、“犯人探し”が行われている。経営企画部からは事業執行会議の保秘を徹底するため、実施方法を変更する旨の通達があった」(同前)

 中でも首脳陣が情報管理に神経を尖らせている案件がある。小誌が3月3日発売号で報じた、2022年度中にドコモショップを100店舗閉店する計画だ。次年度以降も継続し、約2300店舗のうち400〜500店舗を閉店すると見られる。

「この大量閉店計画は社内外からの反響が大きく、鎮火に時間がかかっています。ドコモの営業本部では、ショップを運営する代理店に文句を言われないよう、店舗廃止の基準を明確にすることが話し合われている。現状ではポートイン(他のキャリアからの番号の転入)を中心とした販売実績が基準となりそうです」(同前)

街角のドコモショップが消えていく

 ある代理店関係者が嘆く。

「ドコモには出店の際、近隣エリアに別の店舗を出さないという方針がある。他のキャリアが、わざと近くに2店舗以上を置いて競争させたりするのに比べ、条件が良かった。ドコモショップはドコモの分割後、営業サイドが築いてきたビジネスモデルで、かつては従業員の資格手数料も手厚かった。それだけにショックも大きく、全国のショップオーナーから説明を求める声が相次いでいる」

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source : 週刊文春 2022年3月31日号