「自殺予防という社会的弱者の救済を研究テーマとする大学教員が、欺瞞的な態度をとり続けていることに怒りを覚えます。早稲田大学は彼女のハラスメントをなぜ隠蔽するのか。不信感と悔しさで一杯です」

 こう吐露するのは、早大院博士課程に在籍する男子学生Aさん(25)だ。

早大はダイバーシティやジェンダー教育を推進

 Aさんは2014年に早大政経学部に入学。そこで出会ったのが指導教官のB准教授だった。

「米国の名門大で博士号を取得した40代後半の才媛です。自殺予防学の専門家としてテレビや全国紙に何度も登場。既婚者で子供もいます」(早大関係者)

 Aさんは2年時からB准教授の研究助手に就いた。ところが17年3月、台湾大学への出張に誘われたことをきっかけに関係は変容したという。Aさんに事情を聞いた早大教職員が語る。

「台湾の宿泊先に用意されていたのは同じアパートメントでした。A君が昼にベッドで横になっているとB先生が身体をまさぐりはじめ、『もうここまで来たのだから』と……。A君は性行為の経験もなく、拒否できなかったのです」

 次第にAさんは恋人のように扱われ始めたという。

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source : 週刊文春 2022年4月7日号