ロシアのウクライナ侵攻で霞む一方の日本の政局話とはいえ、3月27日にあった兵庫県西宮市長選での「維新惨敗」には驚いた。この間の新聞を読む限り、昨秋の衆院選での躍進に続いて今夏の参院選でも最大の台風の目になると思っていたのに、日本維新の会に何が起きたのか。
当日夜、ネットニュースにあたると、関西メディアは大騒ぎだ。「大阪府外で初の首長狙った維新、続く苦戦 参院選や来年の統一地方選へ戦略の再考も」(神戸新聞NEXT)と突っ込みも激しい。
そりゃそうだ。既成政党批判を一枚看板にして来た維新にすれば、自民、立憲民主両党が「相乗り」した元民主党衆院議員の現職との闘いはまさに、飛んで火に入る夏の虫だったはず。それがほぼダブルスコアで元県議の新人候補が大敗したのだから、首長選挙を党勢拡大に利用する戦略が大コケしたと言って良い。
ところが翌朝、さらに驚いた。朝日と毎日の朝刊に記事はなく、読売も「市長選」の欄に結果が載っただけ。
朝日の場合、3面に維新の党大会の様子を伝える記事はある。「維新『参院選で倍増目標』」と、見出しの間の悪いことよ。その下に「鳥取市長に深沢氏3選」という記事はあるが、お目当ての西宮市長選の方は、翌朝刊の「市長選」の欄に持ち越しだ。
しかも、読売と同様、得票のデータさえなく、選挙の意味はさっぱり分からない。
朝日を含め各紙ともネット記事は配信していたから、紙媒体の問題なのだろう。市長選も、県庁所在地以外は火曜朝刊に回すというルールがあるのかもしれない。それでも国政を直撃するニュースがなぜ、東京で読めないのか。
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source : 週刊文春 2022年4月14日号