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「フジテレビ、富士通…」定年70歳、コロナで加速する 捨てられる50代

「週刊文春」編集部
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「目立たない存在だったかもしれませんが、20年以上、地道に貢献してきたつもりです。でも、今後は、私のような社員は不要だということなのでしょう」

 こう嘆くのは富士通の50代社員。同社の50歳以上を対象とした早期退職制度で、3000人超もの幹部社員が3月末で退職した。

 いま、上場企業の早期・希望退職制度が拡大している。東京商工リサーチによれば、18年に約4100人だった募集人数は19年に約1万1000人に急増。さらにコロナの感染拡大と足並みを揃えるように、20年には約1万8000人、21年も約1万5000人となった。

視聴率でも苦戦するフジ

 主なターゲットが50代だ。冒頭の富士通以外にも、昨年からホンダ(2000人応募)、博報堂(100人募集)、フジテレビ(人数非開示)などが50代を対象に早期退職を募集した。

「リモートワークで、働かない50代が可視化されましたからね」

 こう語るのは大手メディアを今春退職するA氏(50)。

「コロナ前は全員が出社していたから、『何か仕事しているんだろう』と思い込んでいました。ただリモートワークに伴い、オンラインでスケジュールを共有してみると、局長クラスが生産性のない会議ばかりやっていることに気づいた。空いていると会議などを入れられますから、嘘の予定を書き込む人もいました」

フジの早期退職募集案内

 昨年4月施行の改正高年齢者雇用安定法も大きい。希望する従業員を70歳まで雇い続けることが努力義務とされた。人事コンサルタントの城繁幸氏が語る。

「新卒から70歳まで面倒を見るのは企業にとって大きな負担。ましてやバブル入社組の50代は前後の世代と比べ3倍程度多い。社外で新たな居場所を見つけて貰い、組織を活性化させたいという企業が増えた。それゆえ黒字でもリストラをする。今回の富士通は管理職が対象。3000人もの管理職が一斉退職するのは極めて異例で、本気で変わろうとする覚悟を感じました」

4年前にも早期退職を募集した富士通

 富士通の幹部社員のうち希望退職に応じたのは約2割。同社は18年に一般従業員を対象として早期退職を実施している。このときは2850人の応募があった。電機・情報ユニオンの森英一書記長が語る。

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source : 週刊文春 2022年4月14日号

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