現代漫画の礎を築いた巨匠がまた一人この世を去った。
7日、漫画家の藤子不二雄Ⓐ(本名・安孫子素雄)さんが88歳で逝去。これまで「忍者ハットリくん」や「まんが道」など数多くの人気作品を世に送り出してきた。

約20年親交がある北山グループ会長の田中菊雄さんが話す。
「1週間ほど前に電話で話したとき、『どうも朝起きると調子がすぐれない』と話していたんです。それでも電話口の声は元気そうで、今月25日に行われる予定のゴルフコンペに参加する約束をしたばかりだったのですが……」
藤子さんはとにかくゴルフに夢中だったという。

「3回ボールを叩いてから打つのが先生流。ゴルフ用品は長年マジェスティでしたが、最近はヤマハをよく使っていた。新製品が出る度に買うので、玄関は半分以上ゴルフ用品で埋まっていました。『奥さんにバレないようにすぐ包装を外して紛れ込ませるんだ』と笑いながら話していました」(同前)
ゴルフの後は必ずお酒を楽しんだ。行きつけの居酒屋「第二力酒蔵」の黒田哲郎店長が振り返る。
「飲まれるのは日本酒と麦焼酎。お寺のご出身だから肉魚はあまり召し上がらなかったけど、富山への地元愛からか白エビの唐揚げや氷見のブリは食べていました」

気さくな人柄でサービス精神も旺盛だったという。
「お客さんから写真や絵を求められれば嫌な顔一つせずに応じていました。笑い話もお好きで、『銀座のクラブで女の子にサインくださいと言われたから喜んでいたら請求書だったんだよ』なんて。『モーニング娘。』のライブに呼ばれた際に楽屋で撮ったメンバーとの写真を『いいだろ〜』って見せに来たこともありました」(同前)
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source : 週刊文春 2022年4月21日号