東京五輪公式映画が間もなく封切られる河瀬直美氏。キャリアの絶頂を極めるまでには、役者を精神的に追い詰める演出や、スタッフを部品のように切り捨てる一面も。自らを卑弥呼になぞらえる映画界の女帝の足跡を辿る。
▶「人を部品のように」カンヌ受賞作主演が3時間語った
▶女性スタッフを深夜のNYに締め出し「帰ってくるな」
▶仕出しスタッフに一目惚れして主演抜擢、破局後に“追放”
▶ヒロインに“イジメ演出”「徹底的に無視」「点滴5回」
▶「黒澤明、大島渚の次の世代が私」“世界のカワセ”と豪語
「私にしか撮れない物を求めて頂いている。その役割を全うしようと思いました」
「未来永劫語り継がれるべき作品だという評価で今回、カンヌに招待されました」
5月23日、東京都内で行われた東京五輪公式記録映画の完成披露試写会。舞台挨拶に立った総監督の河瀬直美(52)は、誇らしげな表情でそう語った。
アスリートを描いた「SIDE:A」と非アスリートを描いた「SIDE:B」に分かれる同作。前者がカンヌ国際映画祭のクラシック部門に選出され、25日に上映されるのだ。
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source : 週刊文春 2022年6月2日号