
「優しい方なんですけど、結構怖かったです。いま初めて言いますけど、わたし天皇陛下(現上皇陛下)の前で2回怒鳴られました。一つは喋りすぎて『黙らっしゃい』。御所の中に破れ鐘のような声が響きました。その後です。廊下を歩いて、僕は不行儀なものですから陛下より前を歩いてしまいました。『磯田くん、前行きすぎ!』……怖いものです」
昨年1月、90歳で逝去した昭和史の語り部、半藤一利さん。今月6日、東京都内で「半藤一利さんの思い出を語り合う会」が開かれた。「偲ばず別れず思い出を語れ」という遺言通り、作家の保阪正康さんや宮部みゆきさん、女優の竹下景子さんら親交の深かった著名人が温かな思い出を披露。写真は、冒頭の失敗談で会場を沸かせた、歴史学者の磯田道史さんだ。
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source : 週刊文春 2022年6月16日号