「一時的にUSBを紛失してしまったことは完全に私たちの落ち度。心から申し訳ないと思っています。しかし、尼崎市の『再委託されていることは知らなかった』という説明は嘘です。少なくとも現場の職員の中にはこれまで再委託が常態化していたことを知っている人がいましたから」
こう明かすのは、大手情報システム「BIPROGY(ビプロジー)」の在阪の会社関係者X氏である。
兵庫県尼崎市で全市民約46万人分の個人情報が入ったUSBメモリーが一時所在不明になる“事件”が起きたのは、6月21日のことだった。
市から住民税非課税世帯などに対する新型コロナウイルス臨時特別給付金の支給業務を冒頭のBIPROGYが請け負っていたが、作業チームに所属する40代男性Aさんが帰宅途中にUSBをかばんごと“紛失”。3日後の6月24日にUSBは無事発見されたものの、市とBIPROGYがそれぞれ第三者委員会を設置。尼崎市の稲村和美市長は、行政への信頼を失墜させたとして、夏のボーナスを全額返上する騒動となっている。
「BIPROGYは旧・日本ユニシスです。歴史は古く、1958年に米ユニシスと三井物産の合弁会社として誕生した老舗ベンダー。元NHK会長の籾井勝人氏が2005年~2011年まで社長を務めていました。今年4月にBIPROGYに商号を変更したばかり。騒動後に『日本ユニシスだったのか!』と驚きの声が上がっていた。2022年3月期の売上高は約3200億円に上ります」(経済誌デスク)
尼崎市の業務に20年以上携わる“ベテラン”が…
USBを紛失した当日に何があったのか。全国紙記者が解説する。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル