首相辞任の時にくれた電話|みのもんた

証言「安倍晋三と私」

「週刊文春」編集部
ニュース 政治

 みのもんた(77)は、自身が司会を務めた情報番組『サタデーずばッと』(TBS系)に、安倍氏が出演したことが縁で、夫妻と食事会をする仲になったという。

 

 私の番組には早朝にもかかわらず出て頂きました。ご本人には耳の痛い質問も沢山していましたが、なぜか「一度食事を」と、官邸に呼ばれたんです。

 2006年11月、安倍さんが首相になったばかりの時です。妻の靖子(故人)と一緒に、改装したばかりの官邸に伺って、豪華な料亭の仕出し弁当を食べながらお話をしました。安倍さんは「飲まない」って言っていたけど、結構飲んでましたよ。「みのさんは、本当に言いたいことを言うね。きつい質問するよね」と、ジャブも入れてきた(笑)。

 批判されてもメディア対応をする方でした。食事の後も、安倍内閣は閣僚の不祥事が続き、支持率も下がっていた。「今は取材に応じるわけない」って言う人もいたけど、僕は直接会って話をしたかった。すると安倍さんは出てくれたんです。苦しくないわけがなかったと思うけど、「この難局を乗り越えてみせたい」と、力を込めておっしゃった。

 ただ安倍さんの奮闘もむなしく、07年の参院選では、自民党は過半数割れの惨敗を喫してしまうわけです。それでも、僕の文化放送のラジオ番組には来てくれた。「私の責任も当然大きい」と、踏み込んだ発言もされました。

 そして9月12日、安倍さんは辞意を表明しますが、その1時間後ぐらいだったかな。僕の事務所に安倍さんから連絡があったんです。「体調が悪いということは本当なんです」「これ以上、迷惑をかけたくないから」と。声のトーンが低くて、責任を痛感していらっしゃるようだった。ほんの2、3分ぐらいでしたが、「みのさんが言いたいことをぶつけてくれたので、腹の内を隠さずにやりとりができた」と、こちらを褒めることも忘れない。嬉しかったな。

 その5年後、安倍さんは再び総理になられましたが、お祝いに、女房と二人でワイングラスを持って行ったんです。昭恵さんが封を開けて、その場で使いました。

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source : 週刊文春 2022年7月21日号

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