このエッセイが掲載される頃、世の中はちょうど夏休みに入る時期だろうか。今年は旅行をする人も多いことだろう。
重々しい対局日の朝、楽しそうな親子連れを見ると少し心が和む。自分も子どもの頃はそうだったな、平和な日常ってありがたいな、まずは仕事頑張るか……そんな気分にもなるのだ。
さて、夏に始まるタイトル戦と言えば王位戦である。藤井聡太王位と挑戦者・豊島将之九段の七番勝負第一局は6月28、29日に行われ、私も仕事で現地を訪れた。
対局地は愛知県犬山市、3月にリニューアルしたばかりの「ホテルインディゴ犬山有楽苑」である。木曽川のほとりで近くに犬山城も見え、国宝茶室「如庵」を敷地内に擁す。近くの城下町も情緒たっぷりで、非日常感を味わえるホテルである。
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source : 週刊文春 2022年7月28日号