昨日、年に2回の大仕事である直木賞の選考会があった。
今回の受賞者は窪美澄さんだ。窪さんといえば、いくつかの文学賞を受賞した、既に押しも押されもしない人気作家であるが、今回の短篇集も素晴らしかった。
ネタバレになるから詳しくは言えないのであるが、ひとつの作品は幽霊が出てくる。さりげなくごく自然に登場して、全く怖しくはないが、ただ悲しい。短かいけれども、読み終えると涙腺がゆるんでくる。
夏になると、怪談話がぐっと増えてきて、それは私の楽しみだ。特に志の輔さんの落語「牡丹灯籠」は欠かせない。何度聞いても、名人の手にかかると背中にじわじわと冷たいものが這(は)ってくるのである。テレビの怪談話特集もつい見てしまう。このあいだはYouTubeの怪奇特集にハマっていたが、結局は何も明らかにならないのが残念である。
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source : 週刊文春 2022年8月4日号