中森明菜と小泉今日子が“アイドル”を変えた クリス松村の「花の82年組論」

名曲で振り返る 花の82年組

「週刊文春」編集部
エンタメ 芸能 音楽

 収集点数は2万点以上!! アイドルをこよなく愛し、人生を捧げたクリス松村が、黄金時代を牽引した2人の名曲を余すところなく語る。

右上:小泉今日子「マイ・ファンタジー」(82年) 左下:中森明菜「プロローグ〈序幕〉」(82年)

 1982年の日本レコード大賞新人賞を受賞したのは、松本伊代さん、石川秀美さん、早見優さん、堀ちえみさん、シブがき隊の5組でした。のちに数々のヒット曲で圧倒的な存在感を示す小泉今日子さん、レコード大賞を2連覇する中森明菜さんがここに選ばれていないことは大きな驚きであり、同時にいかにこの年の賞レースが激戦だったかを物語っています。

 アイドル黄金時代の80年代において“当たり年”と呼ばれた「花の82年組」。その多くは現在も一線で活躍中です。デビュー第1号は松本伊代さん(当時、新人賞の対象として10月21日以降は次年度デビュー扱いでした)。テレビのレギュラー番組や複数のCM出演といったメディア露出が功を奏し、「センチメンタル・ジャーニー」はいきなりベストテンに入ります。同年度の新人アイドルで、デビュー曲からベストテン入りしたのは他に薬師丸ひろ子さんの「セーラー服と機関銃」、シブがき隊の「NAI・NAI16」の2曲のみ。薬師丸さんは既に女優として大人気で、映画主題歌の同曲は年間売り上げ2位に。シブがき隊もそれまでのテレビ出演で十分認知されていたことから、お披露目の仕方の大切さがわかるでしょう。

撮影 杉山秀樹

 当時、女性アイドルを売り出す芸能事務所やレコード会社が強く意識したのが80年にデビューした松田聖子さんです。“聖子ちゃんカット”と呼ばれる髪型や澄んだ歌声で、瞬く間に新時代のアイドル像を作り上げました。

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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号

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