「惚れちゃった!」。草笛さんが熱く話すのは、歌手の長渕剛さん。役者として、歌手として舞台に立ち続けるお2人が、ファンに届けたい思い、役柄と実人生の葛藤、結婚観までを語り尽くす特別対談。
草笛 編集部から「どなたかと対談をいかがですか」と訊かれたので、真っ先に「長渕剛さんとお話ししたい」と言ったんです。
長渕 『週刊文春』にはたくさんいじめられましたけど、草笛さんのご指名では断われません(笑)。
草笛 知り合いになったのは、お嬢さんの文音(あやね)さんと共演したのがきっかけでした。平成30(2018)年の映画『ばぁちゃんロード』は文音さんが主役で、私は祖母の役。
長渕 文音にとって、この世界で一番尊敬しているのが草笛さんです。何度もご自宅へ呼んでいただいたり、ありがとうございます。
草笛 こんな孫がいたらいいなと思ったら、愛しくてね。長渕さんと初めてお目にかかったのは、その試写会のときでしたね。泣いてらしたでしょう? 「ああ、お父さんの涙だな」と思いました。
長渕 僕は20代から40代くらいまで、ドラマや映画をやらせてもらった時期があったんです。新人がのし上がっていくためには、ビビりながら先輩たちの一挙手一投足を見て覚えていくんですよ。僕は、昭和の名優たちの胸を借りてお芝居をやらせてもらった、最後の世代だと思います。高品格さんや室田日出男さんや植木等さんから、たくさん学ばせてもらいました。
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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号