「編集長が二代連続で処分され、『うちの会社のコンプライアンスは大丈夫なのか?』と疑問の声が挙がっています」
こう嘆息するのは、日本経済新聞社の現役社員・A氏である。
社内に波紋が広がったのは、8月23日のこと。
「社内のイントラ(社員間の情報共有ツール)で、『日経フィナンシャル』編集長と論説委員を兼務するX氏の同日付のけん責処分が発表されたのです。会社からはX氏の処分理由について具体的な説明はなく、『部下へのパワハラではないか』などの憶測を呼びました」(同前)
日経フィナンシャルは、紙の新聞の部数減に歯止めがかからない中、デジタル化を推し進める日経の渾身の一手だった。
「一昨年、社運を賭けて始まった新媒体で、“金融の未来を読むデジタルメディア”として華々しく売り出しました」(同前)
その価格設定もなかなかの強気だ。
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source : 週刊文春 2022年9月8日号