埼玉県川口市のある准看護師学校では、入学した生徒のうち約半数が自主退学する。日本医師会の調査によれば准看護師学校の卒業率は約75%(令和2年度)。異常な数字である。
学校法人愛輪学園が運営する「大橋医療高等専修学校」。2016年に設立され、医師や看護師の指示で診療補助を行う准看護師を養成する2年制の学校で、大橋ひとみ氏が理事長を務める。
「大橋先生は現在60代。准看護師と看護師資格を持っています。介護施設も運営している」(現役生徒)
准看護師学校は卒業までに平均で200万円程度の学費だが、同校は300万円以上かかる。
「学費は少し高いですが、『生徒同士が助け合うアットホームな雰囲気』という説明会の言葉で、入学を決心しました」(同前)
だが、卒業率は低い。今年3月卒業の5期生は31人入学し、卒業は15人。6期生は37人が入り、2年生に上がったのは19人だけだ。一体なぜ?
「原因は大橋先生のパワハラです」
こう語るのは別の生徒だ。同校は大橋氏も授業を持つが、まともに授業をしないことが頻繁にあるという。
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source : 週刊文春 2022年9月22日号