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なぜ髪を隠す? イランの反乱|池上彰

池上彰のそこからですか!? 第542回

池上 彰

連載

ニュース 社会 経済 国際

 道路を歩いていたら、「髪をちゃんと隠していない」と警察に逮捕され、その後、急死。娘がこんな目にあったら、親が怒るのは当たり前。親でなくても、「なんでこんなことが起きるんだ」と怒りますよね。これがいま中東のイランで起きていることなのです。

 イスラム教の教えでは、女性は髪をヘジャブ(髪の毛を覆うスカーフ)などで隠さなければならないとされています。とはいえ、同じイスラム圏でも、この教えを厳格に守る国と、比較的自由な国があります。イランは、1979年に起きた「イスラム革命」によってイスラム原理主義勢力が政権を掌握し、この教えを厳格に守る国になりました。1983年にはこれを定める法律が施行されました。

 この法律は、9歳以上の女性は公の場所でヘジャブを着用して髪を隠さなければならないというものです。こうした法律を守らないなど、政権が守るべきだと考える決まりに反する人物を取り締まる「道徳警察」が設立されました。

 今回の事件は、イラン西部のクルディスタン州出身のマフサ・アミニさん(22)が9月13日、首都テヘランで「ヘジャブの着用が不適切」だとして逮捕され、警察署に連行された後、「意識を失った」として病院に搬送されましたが、16日になって死亡したというものです。

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source : 週刊文春 2022年10月13日号

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