夫が時々、心配そうに言う。
「余計なことかもしれないけど、セトさん、大丈夫? やめるんじゃない」
セトというのは、昨年の4月から働いてもらっている私の秘書。その前は、大手航空会社でCAをしていた。
「ハタケヤマさんも綺麗だったけど、今度の秘書さんも美人」
と、編集者の間で評判である。
美人なだけではなく、てきぱきと仕事をこなし、パソコン関係にも強い。以前だと、ハタケヤマが、
「私、そういうの出来ません。無理です」
とはっきり拒否していたものも、難なくやってくれる。おかげでリモート会議もスムーズだ。
英語が出来るのももちろんであるが、音楽関係にも強いことが最近わかった。頼まれてある学校の校歌をつくったのであるが、メロディ先行でことが運んだ。一応歌詞をあてはめてみるのであるが、何度やっても楽譜と合わないのである。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2022年11月10日号