安倍晋三元首相銃撃から4カ月半。ようやく宗教被害者を救う新法の概要が示された。だが元二世信者らからは「不十分」との声が。元凶と指摘されるのが公明党と支持母体である創価学会だ。彼らのカネと権力の実態に迫る。

 

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「何で活動しないんだ!」

 西日本在住のAさん(50代)の耳には、幼いころに両親から浴びせられた罵声がいまもこびりついているという。

「毎日、朝と夜の勤行をしないと、父親が怒鳴り散らすんです。身体を掴まれて引きずり回される体罰を受けたこともあった。信仰活動に取り組まないという理由で、食事を与えてもらえなかったことも……。小学生のころ、“自分はこの家の子なのだろうか”と思い詰め、役所に戸籍を見に行ったほどでした」

 いま、虐待や人権侵害が社会問題となっている“宗教二世”。Aさんもその1人だ。だが、これは統一教会の話ではない。Aさんの両親が熱心に信仰していたのは、公称で会員世帯数827万を誇る巨大宗教団体――創価学会(原田稔会長)なのである。

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source : 週刊文春 2022年12月1日号