「数字を上げるため、上司から強烈な“追い込み”をかけられる。そのため、現場の私たちは、お客様との契約時に“違法行為”に手を染めざるを得ない状況に追い詰められているんです」


 こう告白するのは、家電量販店にあるソフトバンクの店舗に勤務するクルー(店員)である。

 スマホ市場が飽和状態にある携帯電話業界。獲得が難しい新規契約に替わり、各キャリアはMNP(携帯電話番号ポータビリティ)による他社からのポートイン(乗り入れ)に力を入れている。

家電量販店にあるソフトバンクの店舗

 MNP争奪合戦が過熱する中で社会問題化しているのが、スマホ端末を転売して利ざやを得る“転売ヤー”の存在だ。業界1位のNTTドコモ、2位のauでは、販売店が本社から課せられる過剰なノルマを達成するため、多くの転売ヤーを動員していることを「週刊文春」はこれまで複数回にわたり報じてきた。

 そんな中、今度は業界3位のソフトバンクに関する情報が寄せられた。

「ウチは転売ヤーには頼っていないんですよ」

 こう語るのは、ソフトバンク本社の社員だ。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル