餃子と異星人が、これほど相性がいいとはね。NHKの夜ドラが絶好調だ。
餃子店でバイトする田中ヒロシ(豆原一成)は無駄口を叩かずに餃子を作り、周囲とも適度な距離をとって、安アパートへ帰るだけの地味な青年だ。
しかしヒロシの内部には母星を離れて地球に漂着した6000万のスカベリア人が暮す。ヒロシは地球人に擬態したヒト型要塞で、中には極小化した民が棲み、姫(ファーストサマーウイカ)の下、大統領ハジメ・カイセル(吹越満)が政府を率い、艦長のトオル・マキシム(斎藤工)が操縦席から天才的な技術でヒロシの行動を制御する。
図書館に調べ物に行ったヒロシが女子大生の雅しずか(山之内すず)と接触し本棚が倒れる事件が発生。
日常世界では、恋に恋する女子大生、しずかは、この遭遇を“運命の出会い”と感じる。ある日「餃子の女豹」スタッフが、昼番夜番を交え飲み会を開く。
目立たぬように艦長の指示に従いヒロシがたまたま座った隣に、しずかがいた。しずかはヒロシを運命の人と確信する。
この事態に要塞内はパニックだ。2人が親しくなってキスでもしたら、地球のウイルスや細菌が侵入するやもしれぬ。そんな恋愛モードは絶対回避だ、と。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2023年3月9日号