3月18日、イギリス国営放送「BBC Two」
日本ではずっと黙殺され続けてきたジャニー氏による性加害問題。唯一、正面から取り上げたのが「週刊文春」だった。小誌は1999年10月から14週にわたってキャンペーン報道を展開。被害を受けたジュニアたちの告発をもとにジャニー氏による性的虐待の実態を明るみに出した。
キャンペーン報道が始まった直後の99年11月、ジャニー氏と事務所は小社・文藝春秋を名誉毀損で提訴。2002年3月の東京地裁判決は、主要な9つの争点のうち、ジャニー喜多川氏の「性加害」ほか5件の真実性・相当性を否定。小社にジャニー喜多川氏へ440万円、ジャニーズ事務所へ440万円の支払いを命じた。
双方が控訴して迎えた03年7月の高裁判決は一転、東京地裁判決が認めなかったジャニー喜多川氏による「性加害」の真実性を認めた。ただしジュニアらが日常的に飲酒、喫煙をしていること、ジュニア4人が起こした万引き事件をジャニーズ事務所とテレビ局が封印したこと、所属タレントが冷遇されていること等については、一審に続いて真実性・相当性を認めず、小社にジャニー喜多川氏へ60万円、ジャニーズ事務所へ60万円の支払いを命じる判決を下した。ジャニー喜多川氏とジャニーズ事務所は、高裁判決を不服として上告したが、最高裁はこれを受理せず、04年2月に高裁判決が確定した。
今回、BBCは番組制作にあたり、当時小誌で取材を担当した記者らを複数取材。その上で被害を受けた元ジュニアたちにインタビューを試みた。番組が大きな反響を呼び、今回の全世界配信が決定したという。
ジャニーズJr.への性加害が世界に注目される発端となった小誌のキャンペーン報道。その中より、ジャニー氏の性的虐待について報じた記事をアーカイブ公開する。
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六本木「アークヒルズ」にあるジャニー喜多川氏の自宅は、ジュニアたちから「合宿所」と呼ばれている。少年たちが泊まるからだ。が、この場所を彼らは別名「悪魔の館」とも呼ぶ。なぜなら、ここに泊まると、夜、ジャニー氏が忍びこんでくるからだ。おぞましい目的で。(初出:1999年11月11日号「週刊文春」 年齢・肩書き等は掲載当時のまま)
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元ジャニーズJr.(ジュニア)の少年が言う。
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source : 週刊文春 1999年11月4日号