トランプの起訴を決めた大陪審とは｜池上彰

　トランプ前大統領が、再びアメリカで脚光を浴びています。去年11月の中間選挙直後に2024年の大統領選挙に出馬すると宣言して以降、各地で大規模な集会を開いています。そこに集まる熱狂的な支持者たち。選挙に敗れたとはいえ（本人は敗北を認めていませんが）、岩盤支持層は健在です。

　そのトランプ氏が起訴されたというのですから、アメリカは大騒ぎです。日本でもニュースになりました。トランプ氏は「魔女狩りだ」と激しく反発。民主党を非難しています。検察が起訴したのに、どうして民主党を非難するのか、という疑問を持つ人がいるかも知れません。これが、アメリカのアメリカらしいところなのです。今回は、そこから説明していきましょう。

　今回、トランプ氏の起訴を決めたのは、ニューヨーク州マンハッタン地区の大陪審です。この大陪審に検察が起訴するかどうかの判断を委ねていたのです。

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source : 週刊文春 2023年4月13日号

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