3月30日朝、北海道夕張郡栗山町の町役場。銀色の軽トラックを駆り、ジャージに長靴姿で登場した栗山英樹監督(61)は、町長への表敬訪問を終えると、この町に住む仲間たちに本音を吐露するのだった。
「二十数年前には、こんなことになるとは思ってもいなかったよなぁ……」
栗山氏が栗山町と縁ができてから二十余年。出会いは98年秋に遡る。
「地元商工会議所の創設30周年記念で栗山姓の有名人を招こうということになったんです。女優の栗山千明さんの名前も挙がったのですが、いち早く来てくれたのが栗山さんでした」(商工会議所元理事長の小林酒造・小林米三郎代表)
02年、夕張の山々に魅了された栗山氏が商工会議所の仲間と作り上げたのが、少年野球場「栗の樹ファーム」だった。その後、この町に骨を埋める覚悟で移住。喫茶店「ツモロー」の店主・中川京子氏が言う。
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source : 週刊文春 2023年4月13日号