中村悠平(32)は昨年オフ、地元の球友たちにこう打ち明けていた。
「いま人生で一番、野球が楽しいんや」
球団初の3連覇を狙うヤクルトの正捕手。WBC決勝では大谷翔平のウイニングショットをミットに収めた。ただ、その道のりは――。
福井県大野市出身の中村。草野球を楽しむ父の克彦さんに連れられ、3歳から白球に慣れ親しんだ。
「少年野球を始めたのは小5の時。以来、捕手一筋でした」(克彦さん)
地元の中学校では軟式野球部に所属。監督を務めた金井和信元教諭が語る。
「人望が厚く、中2の後期は生徒会長も務めました」
卒業後は、甲子園の常連校・県立福井商業に進学。親元を離れて下宿生活を送った。同校野球部の北野尚文元監督が振り返る。
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source : 週刊文春 2023年4月13日号