栃ノ心の優勝で幕を閉じた大相撲初場所。角界では、2月2日の理事候補選に向け水面下で熱い戦いが繰り広げられている。しかし、日馬富士の事件で批判を浴びた相撲界の暴力や隠蔽体質は、変わったのだろうか。そんな中、小誌は協会幹部の肉声テープを入手した。
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「昨年、横綱・日馬富士が起こした暴行事件の経過をみていて、日本相撲協会の体質は何も変わっていないと思わざるをえませんでした。内部で何か問題が起きた時、やはり自分たちに不都合な事実には蓋をしたまま、一方的に解決を図ろうとするんだな、と。初場所中に発覚した春日野部屋での暴行事件の顛末にも、その体質が凝縮されているように思いました。春日野親方が弟子を守ろうとしなかったのは、実はそれが初めてではないのです」
こう憤るのは、春日野部屋に在籍した元力士・春日錦の支援者A氏である。
元前頭の春日錦は、2011年1月、現役を引退して竹縄名跡を襲名。名門・春日野部屋の部屋付き親方として歩み始めた直後、角界の屋台骨を揺るがす八百長問題が火を噴いた。関与を認めた春日錦は、相撲協会の特別調査委員会の調査に協力し、角界を去った。
だが、八百長問題のキーマンとされた春日錦は、調査の過程で、事態が思いもよらない方向に進んでいくことに不信感を抱き、関係者とのやりとりを録音して残すようになっていた。その中には、部屋の師匠・春日野親方(55)も含まれている。
たとえば、八百長問題の調査が佳境を迎えていた11年3月30日――。
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source : 週刊文春 2018年2月8日号