辛く長い更年期が終ってひと安心という人も多いだろう。しかし、体の変化は止まっていない。高血圧、骨粗鬆症など高齢女性を悩ませる病の芽が生まれているからだ。これら疾患への対策はないのか、小誌が徹底取材を行った。
高齢者女性の体の変化といえば、太りやすくなることと、骨が折れやすくなることだ。
一体なぜ、体は変わってしまうのか。
その原因は、更年期に起こる女性ホルモンの減少にある。
「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020」の作成委員会委員を務めた産科婦人科舘出張佐藤病院の佐藤雄一院長が、更年期の女性について語る。
「更年期とは、生理が終わる閉経を境にして、その前の約5年と閉経後の約5年のだいたい10年間のことを指します。早ければ40代前半に始まる。この年齢になると、女性はエストロゲンという女性ホルモンの分泌量が、急低下していきます。そのため、体には大きな変化が生じていくのです」
佐藤院長によれば、エストロゲンの減少は病気ではなく、誰もが必ず通過する加齢現象であり避けることができない。
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source : 週刊文春 2023年6月29日号