人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
私、栗の花の匂いが嫌いなんです。
気分が悪くなっちゃうし、あの彼のことを思い出しちゃうから。
その頃、彼は駆け出しの劇団員で、セリフはほとんどなかったけどルックスが可愛くて、つい、ファンになっちゃったんです。
私の名は優子。そう、学生時代はお芝居を観るのが大好きだったんですよ。
「ねぇ、絶対あなたも気に入るから観に行こうよ!」
って、今で言う推し活もやってました。
そんなある日、奇跡のようなことが起ったんです。劇場帰り、友達とたまたま立ち寄った中華料理屋さんに、しばらくしてから劇団員のみなさんがゾロゾロ入って来たんです。
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source : 週刊文春 2023年7月13日号