政治記者として安倍元総理に最も食い込み、この度『安倍晋三実録』を上梓した岩田明子さん。なぜ首相とそこまで深い仲になれたのか。その理由を探れば、幼少の頃から重ねてきた努力と抱き続けた正義感にあったのでした。
(いわたあきこ ジャーナリスト。千葉県出身。東京大学法学部を卒業後、1996年NHKに入局。2002年から安倍晋三官房副長官番を務め、その後も約20年に渡り安倍氏を取材。22年7月にNHKを退局。現在は政治外交ジャーナリストとして活動。著書に『安倍晋三実録』(文藝春秋)。)
阿川 この度は出版おめでとうございます。ご著書の『安倍晋三実録』(文藝春秋)は安倍さんと親しかった岩田さん以外には書けない本ですね。
岩田 いえいえ、皆さんに色々助けていただきました。
阿川 NHKの解説委員でいらした岩田さんは、昨年7月にNHKを退局されたそうですが、辞めたきっかけは何だったんですか?
岩田 一つはNHK内部の人事制度が大きく変わったことです。ただ現場の記者時代から、管理職より現場にいたいという気持ちは強かったですね。現場が好きと言っても、原稿を書くこと、情報をとること、どの面でも最初はずいぶん苦労しました。子供の頃から何をやるにしても人の3倍は準備しないと上手くいかない不器用なタイプです。学校の勉強も運動会も、準備してから臨んでました。
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source : 週刊文春 2023年8月3日号