デビュー後、女流王将を二期獲得し、攻めの将棋で知られる香川愛生女流四段。YouTube「女流棋士・香川愛生チャンネル」は登録者数20万人という将棋界随一の人気を誇り、メディア出演、ゲーム企画、映画主演など多岐にわたり将棋の魅力を発信する彼女を、ファンは親しみを込めてこう呼ぶ――「番長」!

 10年前に、ニコニコ生放送に出演する際、アンケートで愛称を募集して、ユーザーによって決めてもらいました。多少喧嘩っ早いし、攻めの将棋ではありましたけど、もっと「えりりん」みたいな可愛いあだ名がよかったような……(笑)。でも、「番長」は、視聴者の皆さんが私をいじりたいという意味もあるのかなとも。私は15歳でプロになり、大人ばかりの世界でずっと身構えてきて、コミュニケーションが下手なところもありましたので、このあだ名のおかげで、視聴者の皆さんとの距離が縮まりましたね。縁台将棋のように、顔も名前も知らないけれど、将棋盤を囲んで楽しむ、ネットと将棋には親和性があると思いますね。

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source : 週刊文春 2023年8月17日・24日号