バーニングマンは西部の荒野で9日間キャンプするフェスティバル。パーティや様々なアートを楽しんだ後で、フィナーレでは古代ケルトの儀式みたいに木製の巨人を燃やす。
1986年にサンフランシスコで始まった時のバーナー(バーニングマンの参加者)はわずか35人だったが、90年にネバダ州リノ市から車で2時間以上離れた2600平方キロのブラック・ロック砂漠に移り、毎年、夏の終わりには世界中から7万人以上が集まる巨大イベントになった。
ただ、他のイベントと違ってバーニングマンは商業行為を禁じている。砂漠のど真ん中なので水道もガスもスーパーもレストランもホテルもないうえに、会場内では金銭のやり取りが禁じられている。バーナーたちはテントや食料や水を持参し、持っている人が持ってない人に与える「ギフト経済」が行われる。昔のヒッピー・コミューンと同じく、大自然のなかでの自給自足を目指している。
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source : 週刊文春 2023年9月28日号