「大谷ロス」は寂しい。でも、こういう記事は侘しい。

 朝日は9月28日朝刊で書く。「ホワイトソックスは26日、アメリカン・リーグの本塁打王争いで、38本で2位につけるロベルトが左ひざのけがのため10日間の負傷者リストに入ると発表した。これで今季終了となり、44本塁打でトップに立つエンゼルス・大谷翔平のタイトル獲得が近づいてきた」。

 大谷も右肘手術で今季終了となったことを思えば、好敵手を襲った不幸を喜ぶ気にはなれない。だが、せめて初のタイトルを、と願うファン心理もある。浅ましい自分に気付かされたみたいで、「大谷HR王 獲得近づく」との見出しが痛い。

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source : 週刊文春 2023年10月12日号