木原氏については、彼が席次的権力を行使して捜査を止めたという疑惑が『週刊文春』で報じられた。実際のところはどうだったのか、俺には知る由もない。

 ただ、捜査中の木原氏については、こんなことがあった。ここで俺が書けるのはその事実だけだ。

 2018年10月に始まったX子の取調べは、もともと約2週間が期限だと俺は言われていた。具体的には10月9日から24日まで。その間にX子から何らかの重要な供述を取ることが求められていた。

 その理由は、木原氏が「国会の召集日までに取り調べを終わらせろ」と捜査幹部に話していたからだと聞いている。

木原誠二前官房副長官

「国会が始まれば、妻の取り調べの間、子供の面倒を見る人間がいない」

 と、いうわけだった。

 10月9日に始まった取り調べでは、X子はそれを終えると警視庁本部からタクシーに乗って自宅に帰った。その際に木原氏と落ち合い、タクシーの車内で言葉を交わすことがあった。

 捜査員はその際のドライブレコーダーを回収して分析していた。あるとき俺はその捜査員に、

「誠ちゃん。ちょっとこっちに来て、見てみ」

 と、声をかけられた。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル