そんななか、この取り調べの中で一つの山場になったのが、初日に使おうとしたポリグラフ(嘘発見器)をめぐるやり取りだった。
「種雄君を刺したってなってるけれど、本当に刺した?」と聞くと、X子は黙ってしまう。「私はやってません」と言えばいいのに、彼女は黙って何も言わなくなるんだ。
「わかった。X子さん、やってないんだな。あれやろう、ポリグラフ」
「ポリグラフって?」
「嘘発見器」
「……」
「いちばんいいのは、X子さん、ポリグラフをやって、自分が違うことを証明することだよ」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル