管理官から捜査のいったんの中止を告げられたとき、俺は「それなら最後にX子と2人だけで話をさせてもらえますか」と言った。
「誠ちゃん、いいけど、午前中だけにしてね」
と、管理官が言う。
「じゃあ午後イチバン、30分ぐらいでやめますから」
このとき俺が最後にX子に聞きたかったこと。それは証拠の乏しいこの事件に対する1つの仮説だった。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 電子版オリジナル