追悼・伊集院静「愚か者」の流儀

借金2億、東山社長を叱咤、最後の担当への“遺言”、酔うとユーミン、コロナ禍でホステスを…

「週刊文春」編集部
ライフ 芸能 読書 ライフスタイル

 11月24日、一人の「愚か者」が逝った。酒と博打に溺れ、女を愛した無頼漢は多くを遺した。彼の小説で人生の哀愁を知り、エッセイで人情のなんたるかを学んだ――伊集院静さんがいなくなって淋しくてたまらない。

 1984年、1組の男女が海辺のホテルでささやかに結納式を開いていた。新婦の夏目雅子はすでに国民的女優の地位に上り詰めていた。その隣で笑みを浮かべる長身の男は当時30代半ば。世に打って出るべく野心に燃えていた。

 後に「最後の無頼派」と呼ばれる作家、伊集院静(本名・西山忠来)だ。

 

 仲人を務めたのは、二人が当時通った鎌倉市内の寿司屋の夫妻。女将の三倉秀子が振り返る。

「当時の伊集院さんは作家として認められる前で、世間では“夏目雅子の夫”でした。『そんな自分ではいられない』というプライドや意地も感じる時期でした。雅子ちゃんは『鎌倉で作家一本でやっていきましょうよ』って願っていて、伊集院さんはいつも私たちに原稿を読ませた。『今日はここまで書けたんだ』って、明け方までずっと……」

2番目の妻・夏目雅子

 カウンターに座った駆け出しの小説家はまだ知らない。やがて訪れる新妻の不幸も、自らが時代をつくる大作家になることも――。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 音声・動画番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2023年12月7日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

新規登録は「初月300円」から

今すぐ登録する≫
閉じる