大学院に進学して1年目、学会誌に初めて拙い文章を載せてもらった22歳の僕は、急に指導教授から研究室に呼び出された。何だろう? と思いながらノックをして研究室に入ると、先生は椅子をくるりとこちらに反転させて振り返り、笑顔でこう言った。
「今月号、読ませてもらったよ。いやあ、なかなか君は文章が達者だね。僕は、君の文章のファンになったから。その調子で頑張って、これからも面白いものを読ませてくれよ」
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source : 週刊文春 2023年12月14日号