村上佳菜子(29)は神妙な面持ちだった。
「びっくりしましたね。本人たちにとっては短い期間かもしれないけど、たぶん追い込まれてつらい時期を過ごしたんだろうな」
コメンテーターをつとめる11月20日放送の「めざまし8」のワンシーン。その3日前に明らかになった羽生結弦の“105日離婚”を受けての発言だ。
「同い年の羽生と村上は、フィギュアスケートを通じ小学3年生の頃から交流のある幼馴染です。2014年のソチオリンピックでは、金メダルを獲得した羽生に村上が駆け寄って抱きつくなど、非常に仲が良いことで知られており、8月に羽生が結婚を発表した際も、関係者の間では『もしかして相手は村上なのでは』という憶測も流れたほどです」(フィギュア関係者)
世間を戸惑わせた旧友の心中を慮った村上を「さすが」と持ち上げるのはさるテレビ局のプロデューサーである。
ともに愛犬を散歩させる
「率直に思ったことを言えるのが村上さんの魅力。先日のSNSの投稿は話題を呼びました。周囲から『太ったね』と言われることに対し、13キロ増量を明かした上で〈足は太くて短いし、お尻は下がっているし〉と自虐しつつ〈『コレが私なのよ!!!』〉と力強く訴えた」
往年のアイドル松浦亜弥に似ていることから「氷上のあやや」の異名を取った村上は、思えば銀盤上を跳ねるジャンプのような人生を送ってきた。1回転目は羽生らと並ぶ第一線のフィギュアスケーター時代。
「ジュニア時代に輝かしい成績をおさめ、ポスト浅田真央の期待をかけられていました。キャリアの最盛期にはソチ五輪のメンバーに選ばれたが、12位と残念な結果に終わった。その後もジャンプの不調やケガに悩まされ、17年4月に現役を引退しています」(スポーツライター)
引退からわずか半年後、テレビ番組のレギュラーに大抜擢され、タレントとして2回転目を迎える。
「持ち前の明るさもあるし、フィギュアの演技さながらの表情豊かなリアクションもテレビ的にはありがたい。フィギュアの解説も評判がいい。18年の平昌五輪も選手目線の解説と、出場選手の秘話を明かすトークはウケていました」(前出・プロデューサー)
見事な転身だが、2回転どまりなら平々凡々なスケーターに過ぎない。村上佳菜子が並の選手でないことを小誌は知っている。
12月2日20時すぎ。日もとっぷり暮れ、行き交う人もなく静まり返った都内の住宅街を歩く2つの影があった。
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source : 週刊文春 2023年12月14日号