南国でも2月は寒い。九州・大分の冬枯れの山道を行くと、やがてモダンな建物が姿を現す。その一隅で、オレンジ色のつなぎに身を包んだ女性が、せっせとかまどに薪をくべていた。
「東京から来たの? そしたら、どうぞどうぞ」
記者に気づくと満面の笑みを浮かべたのは、女優の財前直見(58)である。
大河ドラマ「光る君へ」に右大臣・藤原兼家の妾・寧子役で出演中の財前。権力闘争に明け暮れる夫を支え、凡庸な息子の行方を案じる才女を好演している。
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source : 週刊文春 2024年2月22日号