〈俳優からみれば当然、監督の立場は上です。断ればキャスティングから降ろされると思いました〉
2年前の取材メモには、「監督」という優位的な立場を利用し、女優を毒牙にかけてきた犯行を裏付ける詳細な証言が残されている。
2月20日に準強姦の疑いで逮捕された、映画監督の榊英雄(53)。社会部記者が語る。
「榊には20代の女優志望の女性に演技指導と称して性的暴行をした疑いが持たれている。押収された榊のスマホやメモリーカードからは、複数の女性とのわいせつな動画が50本以上も発見されました」
「週刊文春」は2022年3月、〈女優4人が覚悟の告白「人気映画監督に性行為を強要された」〉と題した記事で、榊の性加害を報じていた(同年3月17日号)。その後も被害を訴える声は止まず、8週にわたるキャンペーン報道に発展した。
中でも、実名、顔出しで告発した被害女性がいた。女優でアクティビストの石川優実さんだ。
「パンツ穿いてくるなよ」と指示され…
石川さんは当初は「C子」という匿名で証言していたが、榊の反論を受け、実名での告発を決意した。冒頭のメモは当時の石川さんの言葉である。彼女はこう被害を訴えていた。
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source : 週刊文春