この場を借りて、読者の皆さんにお詫びをしなければならない。10年ほど前、ある一般書を出版したとき、大学教員としての僕の人気をアピールするため、某社編集者のKさんが「大学の授業は毎年大講義室に400人超の受講生が殺到する人気!」という、誠に恥ずかしい宣伝文を書いてくれた。以来、いろいろな方から「400人なんて大変ですね」と声をかけられ、心苦しかった。
ごめんなさい! 今だから告白します。「400人」というのはウソだったんです。お詫びします。本当は「800人」だったんです!!
正確に言えば、1週間に600人の授業1コマと200人の授業1コマ。合計800人。最初、編集者のKさんが正直に「800人」と書こうとしたのを、僕が「それだけはやめてくれ」とお願いして、どうにか「400人超」という表現にしてもらったのだ。
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source : 週刊文春 2024年5月16日号