杉咲花と若葉竜也。二人の名を目にして、心がときめいた『アンメット ある脳外科医の日記』だが、期待は満たされた。

 交通事故で脳に損傷を受け、この二年間の記憶を喪い、いまも一日で記憶が消えていく脳外科医、川内ミヤビを杉咲が演じる。

 彼女は早朝に目覚め、時計の裏に貼られたメモに従い、前夜に自分が書いた日記を丹念に読んでから、勤務先の病院に向かう。

杉咲花 ©文藝春秋

 アメリカで腕を磨いた脳外科医、三瓶(さんぺい)友治(若葉竜也)が配属され、病院内に波乱が起きる。超高度な技術をもつ三瓶だが、仕事の虫で手術を何より優先させ、髪はボサボサ、服はヨレヨレでサンダル履きだ。

 ミヤビの主治医である関東医大の大迫教授(井浦新)は、後遺症を理由に彼女の医療行為を禁止、ミヤビは看護助手に専念している。

 脳梗塞の患者を治療、手術する際に、三瓶は看護師長の津幡(吉瀬美智子)が制止するのも無視し、ミヤビに手術の助手を任せる。

 それを知った大迫が三瓶とミヤビを叱責するが、三瓶は怯むことなく「だって、川内先生はオペも出来ますよ」とボソリ呟くだけ。

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source : 週刊文春 2024年5月30日号