1998年以降、日本人のがん死因のトップを走り続けている肺がん。特に女性は喫煙習慣がなくても発症する割合が多い。座り仕事、運動する場所、ペットの飼い方……肺がんリスクを高めてしまう日常生活のタブーとは?

 肺がんは日本人にとって“最恐がん”と言っても過言ではない。厚生労働省の「人口動態統計」(2022)によれば、死因の第1位である悪性新生物(がん)の中でも、肺がんの死者は群を抜いている。2022年の男性の死者は5万3750人とがんの中で最も多く、女性も2万2913人とがん死因の中では大腸がんに次ぐ2位だ。

 

 統計を見ると、肺がんの死者は65歳以上から急激に増加する。68歳で肺がんがみつかった俳優の小倉一郎(72)が語る。

「2021年の暮れにドラマの撮影で右足首を骨折してしまい、その治療中、背中にも激痛が走っていました。変だなと思いましたが、まさかがんだと思わず、すぐには検査をしなかった。痛みが治まらず、精密検査を受けたところ、肺がんだとわかったのです」

 小倉はステージ4の肺がんだった。

「昔はタバコを1日5箱は吸うヘビースモーカーでしたが、禁煙してずいぶん経っていたので驚きました。強く感じたのは、肩や腰、背中などの痛みは体からのサインであること。放っておくと危ない。治まらない痛みが出たらすぐに検査を受けて欲しい」(同前)

 小倉と同様に肺からのサインを見逃さないで欲しいと語るのは、市立東大阪医療センターの東山聖彦特任院長である。

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source : 週刊文春 2024年6月20日号