「問題提起をしたかったんです。『今の道徳観は正しいの?』とか」

 

 持論をまくし立てるのは、都知事選の候補者、河合悠祐氏(43)である。

 事件は告示日の6月20日、思わぬ場所で起こる。史上最多の候補者が出そろい、賑々しく選挙を彩るポスター掲示板。その一角に、“ほぼ全裸”の女が煽情的なポーズをとる姿と、政見めいた活字がデザインされたポスターが貼りだされた。

「警察は迷惑防止条例違反の疑いがあると、掲示責任者の河合候補に警告を行いました」(社会部記者)

 河合氏は「合法だと思っていた」と釈明し、選挙活動もそこそこにポスターの撤去に追われたのだった。

「今回の件に関しては警視庁内でも議論があった。露出の類では、まず公然わいせつを考えるが『局部も乳首も隠れている』からと、都迷惑防止条例違反での警告となった。21日中にポスターを剥がし終えていなかったら、差し押さえ令状を請求する予定だったそうです」(同前)

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source : 週刊文春 2024年7月4日号