「昨年、馨に謝罪したレスリング協会の福田富昭会長が『全面的に支援する』と言っていたので、期待していました。それから約一年が経ちましたが、何が変わったというのでしょうか」

　小誌の報道で明らかになった栄和人前強化本部長によるパワハラ問題から一年。困惑気味に話すのは五輪金メダリスト伊調馨選手（34）の姉・千春さんだ。

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　昨年12月、伊調は全日本選手権で優勝し、復活を印象づけた。前人未到の五輪5連覇に向け、順風満帆かと思いきや、本人は不安を口にしていたという。

　地元・青森で幼少期の彼女を指導していた澤内和興氏が明かす。

「11月に代表合宿を視察したとき、馨が寄ってきたので『どうしたの？』と聞くと、『私の居場所がないみたいで』と深刻そうな顔で相談してきました。いつも不満や心配事を表に出さない子なので驚きました」

　伊調が訴えたパワハラの舞台となったのは日本代表の合宿だった。その後、第三者委員会で事実認定がされたが、代表での練習環境が未だに整っていないのだ。

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3. コーチ帯同認めず「代表に居場所がない」伊調馨イジメが終わらない