こんにちは。いつもご愛読、ありがとうございます。

 今週号のワイドで、1ページながらキラリと光る、ぜひ読んでいただきたいのがこちらの記事。『「小池栄子(43)は親に…3億円洋館 豊川悦司(62)が語った「リアル地面師」』です。

 トヨエツといえば、私の世代(46歳)はやっぱり、武田真治とともに超能力を持つ兄弟役を演じたドラマ「NIGHT HEAD」、そして耳の不自由な青年画家を演じた「愛していると言ってくれ」が特に印象に残っています。私は黒川博行さんのファンで小説「後妻業」も当然愛読していましたが、鶴橋康夫監督のもと「後妻業の女」として映画化される際、あの詐欺師的な結婚相談所経営者を誰が演じるのかと思ったら、これもトヨエツ。主演の大竹しのぶとの関西弁での掛け合いが最高でした。

 そんなトヨエツの最新作がネットフリックスで人気沸騰中の「地面師たち」。話題作を巡って何人もの記者やデスクが、様々な切り口でプランを提案してくれましたが、播磨谷記者の「出演している方々の不動産事情を調べ、だれが“リアル地面師”なのかを調査する」というプランが抜群に興味深く、早速取り組んでもらいました。

 詳細は記事に譲るとして、驚いたのはその対応です。トヨエツを探して、海沿いの街で取材をしていると、まさに「現場百遍」。何度も界隈を歩き回っていたおかげで、ラーメン屋から出てくるご本人と遭遇することができたそうです。普通ならば、びっくりしたり、怒ったり、「事務所を通して」とすげなくされるところですが、トヨエツは違います。大汗をかいている記者を気遣って「日陰に行きましょうか」と誘導し、立ち止まってきちんと即席インタビューに答えてくれました。ついでに過去の女性週刊誌の記事に、「鎌倉に億ションを買った」と出ていたことも質問すると、まったくのガセだったことも判明。最後は「これで記事になりそうですか?」とこちらの取れ高を気遣ってくれるなど、終始ものすごく紳士的な対応だったそうです。播磨谷記者はもちろん、ゲラを読んだ私も、すっかりファンになってしまいました。

 恥ずかしながら「地面師たち」、まだ見ていなかったのですが、この記事を校了した直後の休日に見始めたところ、ノンストップの面白さで7時間、イッキ見してしまいました。 トヨエツはもちろん、綾野剛も小池栄子もピエール瀧も、すべて「この人しかありえない!」と思わせる絶妙のキャスティングで、遅まきながら人気作品のパワーに圧倒されました。豊川さん、作中のハリソンとは真逆の“神対応”、ありがとうございました! 

「週刊文春」編集長 竹田聖

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source : 週刊文春