“Two five, three bags, 2 MD...”
「25万払って。僕は3パケとMD2つを…」
“You have it here?”
「今持ってるの?」
2023年2月28日夕方、東京・六本木の繁華街から少し離れた静かな公園。見晴らしのいい階段の踊り場で、違法薬物の売人と白人男性が、身振り手振りを交えて話し続けていた。ダウンジャケットを羽織り、黒のマスク姿で売人と交渉をするこの男性。10月28日、違法薬物の購入疑惑で電撃辞任した、精密機器メーカー「オリンパス」のシュテファン・カウフマン社長兼CEO(当時)である。
「週刊文春」取材班がカウフマン氏の違法薬物使用に関する情報をキャッチしたのは、昨年2月のこと。以降、追跡取材を重ねた取材班は、カウフマン氏が売人と都内で密会し、薬物を取引する様子を複数回確認している。
そして――。小誌はそれらの取引で売人とカウフマン氏が会話する様子を録音した音声データを入手。計約70分に及ぶデータには、度重なる価格交渉や、カウフマン氏が売人とお互いの“絆”を確認し合い、薬物に溺れていく様子が生々しく記録されていた。(音声の一部はこちらの記事で公開中)
昨年2月28日。この日、自宅を出たカウフマン氏は近くの公園に直行し、売人のX氏と落ち合う。それから15分以上にわたり、価格や“危険手当”を含めてX氏が要求した保証金についての交渉を続ける。以下のような会話が残されている。
X氏「保証金は払わないって言わなかった?」(和訳:以下同)
カウフマン氏「50万って提案した」
X氏「50万? 本当? 今要るんだけど。逃げたらどうする、信用できない」
カウフマン氏「僕にどこに行ってほしいわけ?(笑)」
X氏「いや、知らないけど、保証金は要る」
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source : 週刊文春 電子版オリジナル